コラム&イベントレポート

二色福祉会ホームページリニューアルに際して

<はじめに>

“みなさんに見てもらいたい”

 二色福祉会の新たなホームページへようこそ。今回のリニューアルに際して、もっとも大切にしたかったことは、いかにも「福祉」といった感じにするのではなく、特に福祉に興味がない人が見ても、そのデザインに興味を持ち、ホームページ内を読み進めていくうちに二色福祉会や社会福祉に関心を抱いてもらえるような構成にするという点です。“福祉に興味がある”人だけでなく、“何気なく立ち寄ってくれた”人にも面白いホームページを目指しています。二色福祉会のホームページは、みなさんと仲良くなるための素敵な場所なのです。

 

<大切なこと>

“5つの約束について”

 今回のリニューアルにおいて、法人ホームページ史上初めてとなる「5つの約束」なるものを載せています。これは、法人が掲げる基本理念に基づき、二色福祉会が大切にすべきものを社会に対する約束という形で示したものであり、これらの約束を果たすために、私たちは常に考え、行動していきます。
 5つの約束は、物体としてこの世に生じるものではありません。しかし、これらの約束に法人が真摯に向き合い、その実現のために絶えず努力を続けることが、「約束」が「当たり前」となる社会の一助になると信じています。

 

<デザインコンセプト>

“二色浜”

 二色福祉会の名前の由来は、法人が位置する場所に大阪府にある海水浴場の中で有数の人気を誇る二色浜(にしきのはま)があることに由来します。二色浜の「二色」は、松林の“緑”と砂浜の“白”がその由縁とされていることから、ホームページのデザインコンセプトは海をメインテーマに据えています。あらゆる生命の起源である海に思いを馳せると、生命の進化とその結果として誕生した私たち人類の存在意義について考えさせられます。
 一方、二色福祉会の「二色」は、自然の色彩だけでなく、人と人のつながりも含んでいます。人は他者と触れ合うことでより輝きを増します。誰もが地域で自分らしく生きていける社会への思いを法人名に込めています。

 

<みなさんへ>

“当たり前の福祉”

 二色福祉会は、いわゆる知的障がい児者を主たる対象として福祉サービスを提供しています。今の日本では、福祉職はどうしても“特別な仕事”といったイメージでとらわれがちですが、このイメージを変えていくことも、法人の大切な使命であると考えています。
 障がいを持つことや高齢となることは、何ら特別なことではなく、誰にでも起こり得るものです。ただ、私たちは、「事故やケガで障がいを負ってしまったらどうしよう」、あるいは「高齢者になるとはどういうことだろう」などと毎日考えて生活を送っていません。これは、ヒトが進化の過程で獲得した脳のメカニズムであり、極めて自然なことです。しかし、脳のメカニズムと現実は必ずしも一致しません。だからこそ私たちは、「想定外」や「予想外」といった言葉を用いるのではないでしょうか。
 障がい者や高齢者、その他“社会的弱者”と呼ばれる存在について考えることは、私たちの未来を考えることにつながります。こうした人々を特別視するのではく、“なぜ特別な存在と認識してしまうのか”ということについて考えることが即ち「福祉」なのです。
 二色福祉会の基本理念には、『障がい者が地域で当たり前に生きていける社会の実現を目指す』旨の一節があります。私たちにとっての福祉を、そして、障がいを持つ人々を初めとする社会的弱者の存在を“特別なもの”から“当たり前のもの”へと変えていく過程の中でこそ、私たち二色福祉会は成長できるのです。